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Fender Japanを50s Vintageニュアンスへ
2012-1-6 Fri
Fender Japanのプレベ用ピックアップです。
「音が酷いので何とかまともな出音にして欲しい。出来ればオリジナルのように。」
というご依頼内容でした。
手元に届いた段階ですでに1度巻き直しされた痕跡があり、かなり酷い音と仕上げ状態でした。
ワイヤーを外したところ、
マグネットにサビが有り、マグネットを固定するために使われたと思われるボンドの汚い跡。
マグネットのサビを落とし、ボビンの上下幅などVintage Fenderにより近い状態の戻し、42 PEで54 Styleに巻き直し。
F/Jの物なのでマグネットは国産物ですが、かなりイイ感じに仕上がりました。
国産のセラミック・マグネットは「んー・・・」という物が殆どですが、
アルニコに関しては、良いとはいえませんが、まあまあ使える物もそこそこあるようです。
Fender reissue STRAT PUを使えるPUに!
2011-12-5 Mon
90年代初期の62リイッシュ物でしょうか、
スラブ・ネックの物に搭載されていたピックアップです。
「音が細く抜けが悪く、音量を上げるとキンキンだけで全く使い物にならない。」とのことで、
リワインドすることになりました。
62 ReissueなのにワイヤーはエナメルでしたのでHF(Heavy Formvar)に変更。
マグネット先端は削られていませんでしたが、そのまま使用。
レイヴォーンのような感じとのご依頼でしたので、AUSTIN MOD Styleにてリワインド。
今までとは全く違うMid~Lowへ掛けての膨らみと抜けの良さで大満足して頂きました。
現行もののパーツを再利用してもかなりイイ感じにリメイク出来ますので、
予算のご都合などでこちらの方式を取るのも良いかと思います。
1973年 JAZZBASS用PickupのRewind作業
2011-12- 3 Sat
73年のJB用PUのリワインド作業です。
こちらは「Grey Bobbin & Enamel」の組み合わせタイプです。
こちらも71年同様にテーピング・タイプ。
ワイヤーはこの時期特有の真っ黒な「Dark Enamel」。
濃いエナメル色の物を日本では「Black Enamel」と呼ぶ方もおられるようですが、
アメリカではBlack Enamelという呼び方はせず「Dark Enamel」と呼ばれています。
仕上げはこちらもラッカー・ポッティングで仕上げてあります。
1971年 JAZZBASS用PickupのRewind作業
2011-12- 3 Sat
71年のJB用PUのリワインド作業です。
この時期に多い「Grey Bobbin & Heavy Formvar」の組み合わせタイプです。
70年前後からマグネットの周りにテーピンされている物が多くなります。
Fenderでは当初からワイヤーを巻く前にマグネット付のボビンをラッカーにどぶ浸けするのが通例ですが、
テーピングでその作業工程を省いているのかもしれません。
ただこのテーピン工程はJAZZBASSとTELECASTERのBridgeポジションのみでしか見受けられません。
仕上げはVintage同様にラッカー・ポッティングで仕上げてあります。
Custom Humbucker for 大谷令文
2011-11-11 Fri
大谷令文氏用に造ったハムバッカーのセットです。
古くからの友人の紹介で始まった今回の製作。
非常に興味深くやり甲斐のある製作作業でした。
わざわざ当工房までお越し頂いていろいろ話をしながらスペックを決定。
マグネットにAlnico 5を使用した60 MODELをベースにアレンジを施したセットで製作。
Neckポジョションはテンション緩めでウォームかつエッジの引き締まったファットではないタイプ。
Bridgeポジションは若干多めに巻いてMid~Lowを強調した出音にもかかわらず、
しっかりトレブリーなHighも出ているタイプに仕上げました。
マグネットはリチャージしてよりパワフル感が出るようにしました。
先日、大音量で鳴らすライヴで使用して頂き、
「凄く良かったです!抜けが良く素晴らしくいい音でした!」との結果報告を頂きました。
今回どちらもAged Versionにて製作しました。
大谷令文 Website:
http://homepage3.nifty.com/wishingwell/ohtani.htm
1954年 Fender® Champion用 Custom Pickup
2011-9-1 Thu
1954年のFender® Lap Steel / Champion用のPUです。
TELECASTER®用Pickupの原型でもある本PU、基本的スペックはTELECASTER®用PUの年代別仕様とほぼ同じですが、ワイヤーのターン数は若干少なく設定されているようです。
ボディには54年のマーキングが有りましたが,
ポット・デイトが53年でしたので、A3マグネット&42エナメルの53年仕様にてビルド・アップしました。
ワイヤーのターン数は8,500程度、直流抵抗値が6K台前半です。
*今回ワイヤーに42HPE(Heavy Plain Enamel)を使用。
HPEはエナメルのヘヴィー・ビルドを意味し、エナメル被膜をダブル・コーティングした仕様のワイヤーです。当工房では特注で造ってもらっています。
倍音豊かなロング・サスティーンとブライトなHighが際立つ、
気持ち良い出音のPickupに仕上がっています。
Sho-BudのPickupも研究したいものですねー。
Hofner Bass Pickup Repair
2011-8-28 Sun
ヘフナーのヴァイオリン・ベース用ピックアップのリペア作業です。
60年代後期の物とのことで、シングル仕様のタイプです。
ボビンはなかなか凝った造りの物でした。
昔のヨーロッパのメーカーは細部にわたり結構凝った造りの物が多くて、非常に興味深いです。
使用されていたワイヤーは同モデルのHBスタイルと同じ44ゲージでしたので、同じワイヤーにてリワインド。
6000ターン強で7k台前半の数値です。
コイル回りの保護テープもオリジナルの物にまだ粘着力があったので、そのまま再利用しました。
カヴァーを取り付けて完成。
出音もしっかりオリジナルとほぼ同じニュアンスに仕上がりました。
なかなか趣のあるPickupです。
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