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岡田博美ピアノリサイタル2020/11/23(月)
1.W53H

上野文化会館にて行われた岡田博美さんの
ピアノリサイタルへ出かけた。
定刻通りに演奏が始まると得も言われぬ
美しい音色がひたひたと会場を包み込んだ。
ひと言でいうと円やかで丁寧。
どこを切り取ってもなめらか。音楽が美しい。

前半
J.S.バッハ「フランス組曲第5番」
第5番は個人的に大好きなので楽しみに
していたが想像以上に満足した。
特にアルマンドのさり気ない「歌」的なところが
好きなのだが、メロディがくっきりとして
でもさり気なくがすばらしかった。
ガボットは明るくはじけたイメージを持っていたが
直接的な音ではなく、たっぷりと膨らんだような、
ああ、ホントのガボットの踊りってこんな感じ
なのか。。。?と非常に興味深かった。

ベートーヴェン「ソナタ 熱情」は最終章の迫力に
圧倒された。それまでの冷静クールな演奏から
まるで別人のように盛り上がった。カッコイイ!!

後半
シューベルト「楽興の時 D.780」なんとも美しい。
弾くと楽しいけど聴くとたいくつなのがシューベルト。
でもこんな楽しいシューベルトは初めて聴いた。
やはり音楽作りの精巧さはハンパない。
自分のシューベルト好きを再認識した。

ベートーヴェン「ソナタOp.110 As Dur」
この曲は第一楽章がいい。難しいのにいとも簡単に
音楽にされるしまうので、ずっと目が点だった。

アンコール
ベートーヴェン「エリーゼのために」
かなりテンポアップだったが早弾きしてる感がない。
ゆったりとさえ聴こえる。
メロディを正確に歌わせることができると、
ああなるのか。なんとも不思議で美しかった。

サン=サーンス「左手のための練習曲 エレジー」
初めて聴いた曲。左手だけで演奏されたが両手で
弾いてもかなり難しそう。速いテンポで民族舞曲
のようなエキゾチックな香りがする激しい曲。
スゴイ~~~!!左手だけなのにメロディと伴奏
がはっきり聴こえる。

まとめ
岡田さんは演奏、というより音楽の職人である。
ただ指さばきが素晴らしいだけではなく、作品を
どう作る、料理するか、もうもう全人格から
勉強されているのか自然に出てしまうのか…?
謎だ。
また聴きに行きたい。
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