小貫音楽教室
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テンペスト
2021/10/20(水)
1.
ベートーヴェンのピアノソナタ17番は通称テンペスト
(嵐)と呼ばれているが、これは弟子のシンドラーが
この曲と第23番(熱情)の解釈について尋ねたとき、
ベートーヴェンが「シェイクスピアの『テンペスト』
を読め」と言ったとされることに由来しているが
真偽は定かではない
この曲を作曲した1802年のベートーヴェン(32歳)は
以前からの難聴が進行して絶望し、遺書を書いている
シェイクスピアのテンペストには、有名なセリフが
いくつかあるが、中でもプロスペローの以下のセリフ
が、どうしてもベートーヴェンの心情と重なって聴こ
えてしまう…
「この大地にあるものは全て消え去るのだ そして、
今の実体のない見世物が消えたように後には雲ひとつ
残らない 私達は夢を織り成す糸のようなものだ
そのささやかな人生は 眠りによって締めくくられる」
◆ピアノソナタ第17番Op.31-2 第三楽章
https://www.youtube.com/watch?v=ItC7n-2aMXs
◆画像:ホルネマン作 1802年頃のベートーヴェン
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英雄ポロネーズ
2021/10/19(火)
1.
ショパンのポロネーズは16曲あるが、一番有名
でショパンの代表作でもあるのがこの第6番、
英雄ポロネーズ
1842年に作曲され、祖国ポーランドの誇り高い
精神性へのエールであり、ピアノ音楽の最高傑作
とも言われる
西のドイツと東のロシアにはさまれて、常に
領土的な脅威を受け、国家としては消滅した
こともあるポーランド
そんな祖国を離れ、パリで活動していたショ
パンだが、生涯、愛国心を忘れずポーランド
の舞曲、マズルカ、ポーランドに多くの心血を
注いだ
「英雄」というタイトルはショパンの命名では
なく、後世につけられた
やる気がないときに、この曲を聴くとなぜか
「こうしちゃおれん‼」と一歩進ませてくれる
不思議な魔力を持つ
◆ポロネーズ 第6番
「英雄」 Op.53 CT155 変イ長調
https://www.youtube.com/watch?v=bdiAstocfX8
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組曲 道化師より ギャロップ
2021/10/18(月)
1.
運動会でよく流れるBGMとして一度は聴いたことが
あるけど、タイトルも作曲者もわからない、、曲の
第一位?がカバレフスキー作曲「ギャロップ」かと
思う…カバレフスキー(1904-1987)はロシアの
作曲家、ピアニストで子供向けの作品を多く書いた
組曲「道化師」は児童劇『発明家と道化役者』の
16曲から10曲を選んで組曲としてまとめたもの
第2曲のギャロップがもっとも有名で単独でもよく
演奏される
ギャロップとは馬の早駆け、襲歩(しゅうほ)の
ことで馬術の全速力指示の意味だが、19世紀頃
からテンポの速い2拍子の楽曲、舞曲にもつけら
れるようになった
この曲を聴いていると息を飲むリレーというより、
白組赤組の珍プレーが続出する障害物競争や
パン食い競争が浮かぶ!
コロナで縮小運動会が多いのが残念だが
このギャロップがあれば盛り上がること
間違いない!!
◆カバレフスキー:ギャロップ
https://www.youtube.com/watch?v=BIkcSZFInaY
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ソナタ 第10番 Cdur Hob.XVI:1
2021/10/17(日)
1.
2.
ハイドン(1732-1809)は交響曲の父、
弦楽四重奏の父とも呼ばれ、モーツァルト
やベートーヴェンの師でもあった
オーストリアの東の小さな村で生まれたが、
声の良さから大都会ウィーンのシュテファ
ン大聖堂の楽長に才能を見出され、8歳で
聖歌隊に入団し9年稼働したが、変声期で
退団したのち、演奏や創作活動に入った
ソナタ第10番はそんな初期(1750年)
の作曲で、チェンバロのために書かれた
作品と言われる
このソナタは明るく澄んだまっすぐな気質
おしゃべりでリズミカルなところがいい
◆ソナタ 第10番 第一楽章
https://www.youtube.com/watch?v=5uyApyL5HI4
◆ソナタ 第10番 第二楽章
https://www.youtube.com/watch?v=OPqQMc-KFIw
◆ソナタ 第10番 第三楽章
https://www.youtube.com/watch?v=_ukw9uGEmvs
◆画像:ハイドンとウィーン シュテファン大聖堂
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かっこう
2021/10/14(木)
1.
2.
ダカン(1694-1772)の作品の中で特に
親しまれている雅やかな小品
同じフレーズが何度も繰り返されるロンド形式で
右手が分散和音風に16分音符で速くメロディを
弾くのに対し、左手はかっこうの鳴き声を模倣し
た音型を奏する
よどみない流れの中にダカンの典型的な描写風景
がとても魅力的
もとはクラヴサン(チェンバロのフランス語)の
ための組曲だが、現代ではピアノでもよく演奏さ
れる
ダカンは、クープランやラモーに続く時代の18
世紀フランス鍵盤音楽を代表する作曲家の一人
宮廷礼拝堂、ノートルダム大聖堂をはじめとする
いくつかの場所でオルガニストとして活躍し、
クープラン等の音楽を継承した
ところでかっこうは、カッコー、カッコーと
鳴く鳴き声から名前がついた鳥と言われている
cuckoo (英クークー)、coucou (仏クークー)
cuco (西クーカ)、kuckuck (独コーコック)など
◆かっこう
https://www.youtube.com/watch?v=ZP_-G0eGjAE
◆かっこうの鳴き声動画:鳥図鑑より
https://www.youtube.com/watch?v=BToFuGGSF1o
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ヴォカリーズ
2021/10/12(火)
2.
ヴォカリーズ(Op.34-14)は1915年に
ラフマニノフが作曲・出版されたピアノ
伴奏付きの歌曲
ヴォカリーズとは歌詞のないメロディが
和音と対旋律との上に奏でられる楽曲の
ことで、ラフマニノフの歌曲の中でも
最もよく知られた曲
1916年にモスクワで行われたコンサート
において『ヴォカリーズ』はアントニーナ
・ネジダーノヴァのソプラノ、作曲者の
ピアノ伴奏により初演され、成功を収めた
作品は初演者のネジダーノヴァに献呈され
ている
ネジダーノヴァはロシア声楽界の代表的な
ソプラノ歌手だった
ラフマニノフはピアノ協奏曲が余りにも
有名だが、ヴォカリーズのような短い
歌曲にも魅力がいっぱい詰まっていて
声楽だけでなくあらゆる器楽で演奏されて
いる
ふと訪れた何かによって、今まで抑えて
いた心情が急に沸き上がるようなサウンド!
◆ヴォカリーズ:チェロ版
https://www.youtube.com/watch?v=GuIKuF4MCx4
◆画像
アントニーナ・ネジダーノヴァとラフマニノフ
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まちがいやすい音
2021/10/7(木)
導入レベルで音の種類が10以上増えると、途端に
不安定になることが多い
太田恵子先生の著書
「子供をのばすピアノレッスン/健友館」
この中に「まちがいやすい音」というイラスト付き
のト音記号「ソ」とヘ音記号「シ」が紹介されてい
て、とても共感した
それをヒントに折り紙で「ソ」「シ」「ソ」の展開
図を作成してみた
五線の一番高いところに乗っかってるから「空のソ」
と見せながらいうと、記憶に残りやすい
一音でも絶対に読める音を増やしていくのが大事!
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(嵐)と呼ばれているが、これは弟子のシンドラーが
この曲と第23番(熱情)の解釈について尋ねたとき、
ベートーヴェンが「シェイクスピアの『テンペスト』
を読め」と言ったとされることに由来しているが
真偽は定かではない
この曲を作曲した1802年のベートーヴェン(32歳)は
以前からの難聴が進行して絶望し、遺書を書いている
シェイクスピアのテンペストには、有名なセリフが
いくつかあるが、中でもプロスペローの以下のセリフ
が、どうしてもベートーヴェンの心情と重なって聴こ
えてしまう…
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◆画像:ホルネマン作 1802年頃のベートーヴェン