CRAZY WORKS
some like it hot or cool ?
リペアに関しましては、忘れずに写真に残せたごく一部をご紹介しています。
Instagram or Facebookの方により多くアップしていますので、そちらの方もご覧ください。(下記URL)
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Fake Black Bobbin STRAT Pickup 2012-12-11 Tue
60年代初期のオリジナルPUとのことでリワインドの依頼を受けた物です。
パッとみ本物っぽい感じはしますが、実はFake物です。
オリジナルを見慣れていれば判ると思います。

数年前からアメリカで見かけるようになりましたね。
メーカーは忘れましたがebayでよく出てました。
写真で見る分には本物?と勘違いするほどいい感じに写っていましたが、実物を見るのは初めてです。
外見は結構いい感じに仕上がっていると思います。
ケーブルの取り付け部分もVintageのように折り曲げてあるし。
ただ、Wireの部分の汚し方がどうにも・・・。
この手のRelicやAged仕様の物はどれもWire部分がわざとらしいですね。
逆に汚さない方が本物っぽく見えると思うんですが・・・。

取り敢えずE60sスタイルでリワインドし、ラッカー&Waxポッティングにて仕上げてあります。
このPUの元の音は知りませんが、
Toneニュアンスとしてはリワインド後の方が遥かにVintageに近いと思います。

この手のPUは結構出回っていると思いますので、
特にアメリカからPU単体あるいはギターごと買う場合は十分注意した方が良いと思います。
売り手側もFake物であるとこに気づいていない場合が多々ありますので。



1967年 TELECASTER Bridge PU Rewind Work 2012-12-11 Tue
67年Dateのテレキャス用Bridge PUのリワインド作業です。

アッパー・ボビンのエッジが反っていたので修正。
グレー・ボビン期の物は反っているものが結構多いですね。
それに、Cloth WireもBlackの代わりにBlueなどが使われている場合も多々あります。

65年からポッティング無しが通常仕様となったので、仕上げも同じくポッティング無しです。
作業工程の簡略化でしょうか・・・
ポッティング無しの場合、ベース・プレートとアンダー・ボビンとの間に隙間ができるので
ハウリングを起こし易くなりますが、このハウルる寸前のヒーヒー感が独特のToneを生み出すので、
好きな方は結構多いです。



ELKのPB type bassのPUリペア2012-10- 4 Thu
昔のELKのPB Bassです。
1&2弦側の音が細いので何とかしてほしいとのご依頼。
3&4弦側もついでにリワインドして、バランスの取れたより太い出音になるのであれば、
そちらの方が良いとのことでしたので、両方リワインドすることにしました。

国産の古いコピー・モデルのPUは殆どがオリジナルとは異なった造りになっています。
今回のPUも同様、サイズ、パーツとも全く違う仕様のPUでした。
マグネットはセラミック、ワイヤーは44ゲージ。
ボビンはテレキャスターのBridgeポジションのようにベース・プレートを使った仕様。

元の仕様は磁極方向が2個とも同じで並列配線だったので、
1&2弦側のマグネット(接着剤で固定されていた。)を一度取り外して逆磁固定し、
Fender PBと同じようにシリーズ配線にしました。
ボビンのサイズがオリジナルPBより小さかったので、42ゲージのワイヤーが使えず44ゲージを使用。
コイル部分に銅箔を巻き、シールド処理も施しておきました。

依頼者のご要望でポットもCTSに交換し、コンデンサー、配線も全て交換。
ノイズが非常に少なくバランスの取れた太い出音のPUに仕上がりました。
かなりイイ感じです。



50s JAZZMASTER Neck pickup rewind work 2012- 6-11 Mon
50年代のJAZZMASTER Neck pickupのリワインド作業です。
First yearということなので58年でしょうか。

ワックス・ポッティングは施されておらず、表面のラッカー処理のみです。
巻き方も50sらしく結構ラフでルーズな感じなのが判ります。
JAZMASTER用PUは上下ボビン幅が非常に狭いので、
ボビン内部へのキズなどによる損傷を防ぐためワイヤーをカットするのではなく、全部バラしての作業となります。

マグネットのサビを落とし、ボビン内側に残ったラッカー跡を平らにし、元の幅に組み直して42 PEにてリワインドです。

オリジナル同様表面のみにラッカー処理を施し、
サウンド、ルックス共に元通りになりました。



50s STRAT Pickup Lacquer & Wax finished2012-6-3 Sun
50年代のSTRAT用PUの仕上げ処理の写真です。
Vintageと同様の仕上りになるよう表面処理を施しました。
ラッカー&ワックスの2段階処理でBlack Bobbin期と同じ仕上がりになります。

今まではハウリング防止なども考慮しWax処理のみで仕上げていましたが、
今後は" Vintage finish "の仕上げ方法を通常化する予定です。
今までよりフィードバック・ポイントが若干早まるかもしれませんが、
ご了承頂ければと思います。

*ボビンにたくさんホコリが付いている方がオリジナル状態の物です。




62 Precision Bass Pikckup Rewind Work2012- 6- 3 Sun

62年のPB用Pickupのリワインド作業です。


1&2弦側が断線。
マグネットにもサビがかなり出ていたので、この部分もキレイにサビ落とし。

42PEにてリワインド。
ターン数はVintage標準の10,000ターン。
オリジナルがラッカー・フィニッシュドでしたので同様にラッカー処理。

奥のオリジナルとサウンドも見た目も同じ状態に仕上がりました。
かなりイイ感じです。



50s DeArmond Floating Pickup Rewind Work2012-5-18 Fri
50年代のDeArmondフローティング・ピックアップ(FH-104)のリワインド作業です。
PU本体から延びるケーブルの付け根にある突起部分に製造年が刻印されている物もありますが、本品は刻印無しのタイプでしたので年式が判りません。
トップ・プレートに窓枠が無い頃なので50年代初期物だと思われます。

このタイプの物はボビンが薄い紙で造られている上に、それ自体が金属部分に接着されているので、リペアの際は全てバラバラに壊してから再度同じものを造る作業になります。
アッパー・ボビンに当たる型番印字がある紙は再度使用するので、丁寧に剥がす必要があります。

DeArmondは殆どの物が45 gaugeのワイヤーを使用していますが、アコギに使うネジ留めタイプのPUには44 gaugeの物も有り、
フローティング・タイプの1100だけは46 gaugeが使われています。
新しい紙のボビンは元のものより若干大きめに造ります。
本来" IN "に当たるワイヤーは裸線が使われていますが、何かとトラブルの原因になりがちなのでビニール被膜の物を使うようにしています。

元の印字のある紙ボビンを新しく造ったボビンの上に貼り付け、
大きめに造った余分をオリジナルに合わせてカットします。
最後に磁力を帯びるブレード部分を貼り付けて終了です。
オリジナルと変わらぬサウンドに仕上がっています。