CRAZY WORKS
some like it hot or cool ?
リペアに関しましては、忘れずに写真に残せたごく一部をご紹介しています。
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63 STRAT Bridge Position Rewind Work 2012- 3-22 Thu
63年STRATのBridgeポジションのリワインド作業です。

ワイヤーを外してビックリ!1弦用のマグネットが折れていました。
マグネット折れにはめったにお目にかかれませんが、ごくごく稀に遭遇することがあります。

折れたマグネットを新品に交換。
磁力も元の物と同じ程度に調整。
若干腐食加工を施しAgedスタイルにして取り付けました。
マグネット・トップは他のマグネットより若干キレイな色合いですが、
3~4日程度でサビが出てきますので同じ色合いになります。

今回は「他のポジションと同じニュアンスで。」とのことでしたので、
42 HFの8,350ターンで仕上げました。
程よいMid~Low&ブライトなHighを演出してくれています。



Fender Japanを50s Vintageニュアンスへ2012-1-6 Fri
Fender Japanのプレベ用ピックアップです。
「音が酷いので何とかまともな出音にして欲しい。出来ればオリジナルのように。」
というご依頼内容でした。
手元に届いた段階ですでに1度巻き直しされた痕跡があり、かなり酷い音と仕上げ状態でした。
ワイヤーを外したところ、
マグネットにサビが有り、マグネットを固定するために使われたと思われるボンドの汚い跡。

マグネットのサビを落とし、ボビンの上下幅などVintage Fenderにより近い状態の戻し、42 PEで54 Styleに巻き直し。

F/Jの物なのでマグネットは国産物ですが、かなりイイ感じに仕上がりました。
国産のセラミック・マグネットは「んー・・・」という物が殆どですが、
アルニコに関しては、良いとはいえませんが、まあまあ使える物もそこそこあるようです。



Fender reissue STRAT PUを使えるPUに!2011-12-5 Mon
90年代初期の62リイッシュ物でしょうか、
スラブ・ネックの物に搭載されていたピックアップです。
「音が細く抜けが悪く、音量を上げるとキンキンだけで全く使い物にならない。」とのことで、
リワインドすることになりました。

62 ReissueなのにワイヤーはエナメルでしたのでHF(Heavy Formvar)に変更。
マグネット先端は削られていませんでしたが、そのまま使用。
レイヴォーンのような感じとのご依頼でしたので、AUSTIN MOD Styleにてリワインド。

今までとは全く違うMid~Lowへ掛けての膨らみと抜けの良さで大満足して頂きました。
現行もののパーツを再利用してもかなりイイ感じにリメイク出来ますので、
予算のご都合などでこちらの方式を取るのも良いかと思います。



1973年 JAZZBASS用PickupのRewind作業2011-12- 3 Sat
73年のJB用PUのリワインド作業です。
こちらは「Grey Bobbin & Enamel」の組み合わせタイプです。

こちらも71年同様にテーピング・タイプ。
ワイヤーはこの時期特有の真っ黒な「Dark Enamel」。
濃いエナメル色の物を日本では「Black Enamel」と呼ぶ方もおられるようですが、
アメリカではBlack Enamelという呼び方はせず「Dark Enamel」と呼ばれています。

仕上げはこちらもラッカー・ポッティングで仕上げてあります。



1971年 JAZZBASS用PickupのRewind作業2011-12- 3 Sat
71年のJB用PUのリワインド作業です。
この時期に多い「Grey Bobbin & Heavy Formvar」の組み合わせタイプです。
70年前後からマグネットの周りにテーピンされている物が多くなります。

Fenderでは当初からワイヤーを巻く前にマグネット付のボビンをラッカーにどぶ浸けするのが通例ですが、
テーピングでその作業工程を省いているのかもしれません。
ただこのテーピン工程はJAZZBASSとTELECASTERのBridgeポジションのみでしか見受けられません。

仕上げはVintage同様にラッカー・ポッティングで仕上げてあります。



Hofner Bass Pickup Repair2011-8-28 Sun

ヘフナーのヴァイオリン・ベース用ピックアップのリペア作業です。
60年代後期の物とのことで、シングル仕様のタイプです。


ボビンはなかなか凝った造りの物でした。
昔のヨーロッパのメーカーは細部にわたり結構凝った造りの物が多くて、非常に興味深いです。


使用されていたワイヤーは同モデルのHBスタイルと同じ44ゲージでしたので、同じワイヤーにてリワインド。
6000ターン強で7k台前半の数値です。
コイル回りの保護テープもオリジナルの物にまだ粘着力があったので、そのまま再利用しました。


カヴァーを取り付けて完成。
出音もしっかりオリジナルとほぼ同じニュアンスに仕上がりました。
なかなか趣のあるPickupです。



現行Fender TELECASTER用PUをVintageニュアンスへ2011- 5-21 Sat
現行FENDER CUSTOM SHOPのTELECASTER用PUの再生作業です。
期間限定発売の53 MODELに搭載されていたPUで、メーカー説明ではマグネットがA3とのこと。
「軽い音なので、BROADCASTER期の様なトゥワンギーで尚且つ太い音にして欲しい。」とのご依頼。

マグネットの磁力を調べたところ、どれも50~60mT辺りの数値だったのでA3判断し、
43 PEを使ってBROADCASTERスタイルでリワインドすることに決定。
その前に、マグネットがどれもアッパー・ボビンから僅かに飛び出ていたので、
まずこれをVintageと同じように面よりほんの僅かに下になるように修正。

マグネット回りも再度ラッカー・コーティング。
(Pre-CBS期の殆どのPUはワインディング前に一度ボビンごとラッカーにどぶ漬けされています。
これは絶縁処理の一環だと思われますが、60年代末期辺りからTELECASTERやJAZZBASSなど一部のPUで
マグネット回りにテーピング処理が施されるようになった物もあります。)

外回りのラッピング・ストリングは新しい黒染のコットン紐を使用。
ケーブルは元のクロス・ワイヤーを再利用して完成です。
「オッカナイくらいトゥワンギーでギュワンギー(笑)で、弾いていて気持ちがEです。」とご満足頂きました。
現行品を再利用したリワインド処理でも、十分ご満足頂けるサウンドに変更可能な場合が多いです。