CRAZY WORKS
some like it hot or cool ?
リペアに関しましては、忘れずに写真に残せたごく一部をご紹介しています。
Instagram or Facebookの方により多くアップしていますので、そちらの方もご覧ください。(下記URL)
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Charlie Christian Pickupのリワインド 2011-1-3 Mon

70年代初期のチャーリー・クリスチャンPUのリワインド作業です。
30年代から製作されているピックアップですが、搭載されるギターによってデザインも数種類有ります。


スペックも年代ごとに特定されるものではなく、いろいろなのものが存在します。
個人的に確認している限りではマグネットがAlnico 3、5。
ワイヤーのゲージが38、39、40。
その他のスペックも存在すると思います。
ワイヤーは基本的に38か39のEnamelかSPNのRedがメインになっているようです。


本PUで使われていたマグネットはA5。
ワイヤーは38のSPN Redでしたので同じワイヤーでリワインド。


このデザインのCC PUは土台となる2枚の底板がマグネットになっていますので、マグネット自体手に入れるが困難ですが、いずれオリジナル・モデルとして製作したいピックアップです。



Vintage MOSRITE Pickups2010-11-14 Sun

64年製モズライトのPUです。断線状態なのでリワインドが必要でした。

コア部分(バルサの様な非常に柔らかい木材)を含めBobbinは非常になラフな造りで、リペア時には必ずといっていいほどバラバラになってしまします。
仮にバラバラにならなかったにしても、必ず補修が必要な造りです。
Vintage MOSRITE特有の下駄の様な形状のアルニコ・マグネットは、現在では全く手に入らなくなり、とても貴重です。
この形状は谷間の部分が折れ目の役割をしてくれて、手で簡単にパキパキ折れて長さ調整が出来るのでとても便利なマグネットです。
また手に入るようになると助かるんですが。


Vintage MOSRITEのPickupは10,000ターン(12k程度)が基本的スペックで、今回もVintageスペックを採用して、44 SPNで10,000ターン(12k程度)でリワインド。
Bridgeポジションは多めに巻いて11,000ターン(13k程度)で仕上げました。



Reissue DynasonicをVintageサウンドへ 2010-10-26 Tue
夏前にL.Aのマコト氏経由で来たGary Burnette氏からの依頼品。
彼は現在Vashvilleで活動中のセッション・ギタリストで、
レコーデイングなどでかなり忙しいようです。
海外へ荷物など送ったことが無いとのことなので、マコト氏経由でこちらに送られて来ました。
「最近Re-issueのDuo Jetを買ったんだけど、PickupがVintageと全然違ってどうにも使えない。
何とかならないか?」との要望。



Re-issueのDynasonicはホントどうにも使えません。Vintageとは全く違う音だし。
この手依頼は国内でも結構多いです。


Vintageスタイルでリワインドして送ってあげました。
後日彼から下記のメールが来ました。

I really don't remember exact details but we have communicated
The pickups are really really good
I've been using that guitar alot and people def notice the difference
thanks again
gary




GRETSCH関係のReissue物PUでお困りの方は是非ご相談ください。
Vintageニュアンスへの造り直しが可能です。



74年JAZZBASS用PUをE60s styleへ 2009-10-22 Thu
74年のGreyボビン期のJB用PUのリワインド作業です。
Neckポジションの断線による代替えリプレイスメントPUと、
オリジナルのBridgeポジションとのバランスの悪さによるリワインドのご依頼でした。
「現状より多過ぎない程度にMid & Lowが増えれば」とのご要望でしたので、
Bridgeとのバランスを考慮して、生きているBridge側もリワインドしました。
どちらも42 HFを使った60年代前半Black Bobbin期のニュアンスへリワインド。
このGrey Bobbin&HFの組み合わせは70年代前半の物に比較定期多いパターンです。
ご依頼人からは「希望通りの丁度よい感じです。」とのご感想を頂きました。



70年代初期 MUSTANG BASS PUのリワインド 2008-3-4 Tue
70年代初期のMUSTANG BASS用PUのリワインド作業です。
この手のベース自体スチューデント・モデルのせいかPUもプレベなどと違い、
各弦ごとにマグネットが1本のみの仕様になっています。
マグネットとマグネットの間には細いスティールの平棒が橋渡しされていて、
この間は磁力が確保できるような構造になっていますが、
マグネット幅から外側への振動には対応しきれず、音が小さくなってしまうようです。
オリジナル同様42のDark Enamelで12,000ターン。
60年代末期からFenderで使用されていたこのDark Enamel
(国内ではBlack Enamelと呼ばれているようです)は現在ではなかなか手に入りません。
濃いエナメル色というよりむしろ黒色といった感じの色合いです。
現行Fenderはもちろん、大手メーカーでは使用されておらず、
当工房を含め小規模なところで僅かに使用されている程度だと思います。
この時期のFenderではワイヤー周りにラッカーが使用されていましたが、
今回は通常のワックス・ポッティングにて処理。
ほぼオリジナルのサウンドが蘇りました。



70年代初期#P.A.Fのリワインド2008-1-7 Mon
70年代初期のT-Top#P.A.Fのリワインド作業です。
断線とかではなく、「もう少しMid & Lowを増やして艶のある音にして欲しい」とのご依頼でした。
通常この手の作業は特別なものではないのですが、ワイヤー・カラーが特殊でしたのでUPしました。
60年代中期以降ボビン・トップにスクウェアー・ウィンドウが無くなる頃から、
ワイヤーがエナメルではなくSPNのRedに変更されます。
これはHBに限らずGibson全てのPUが仕様変更されています。
SPNは70年代後期頃まで使用され、その後ウレタンのナチュラルへと変わっていきます。
T-Top#P.A.Fは今まで数多くリワインドしてきましたが、SPNのGreenワイヤーを使っているのを見たのは初めてです。
色が違うだけで音には全く関係ないのですが、非常に珍しいケースです。
リワインド自体は50sのP.A.Fスタイルにて仕上げ、元々の音より艶のある出音になりました。
ギター自体がハコ物でしたので、PU自体はPotから取り外さずPUプレートからボビンのみ取外す手順での作業。
ハコ物の場合このスタイルでの作業の方が楽です。



70年代初期のGibson AlnicoⅤのリワインド 2007-7-1 Sun
70年代初期のGibson AlnicoⅤのリワインド作業です。断線のためリワインドのご依頼を受けた物ですが、
ボディ・マウント用のスクリュー穴が有るボビンの両サイド部分が削り取られ、ワイヤーが僅かに剥き出しになっていたので、テーピングで両サイド上下共に1mm程度補修して継ぎ足し。
このPUはFender系PU同様にポールピース自体がマグネットになっていて、ボビンは通常のP-90とは違いコア部分が若干太くなっているので、P-90の基本ターン数通り10,000ターン巻くとトータル・レングスがかなり長くなります。
それ故P-90より音が太くエッジがクッキリした抜けのイイ音が得られるようになっています。
50年代のこのPUは通常のGibson PU同様にTop→S極ですが、
これは何故かTop→N極で通常と同じ方向巻き。
おまけにアンダー・ボビンで各マグネット同士がアース線で繋がれていませんでした。
このPUのみがミス・ビルド物なのかリイッシュ物全てがこのタイプなのか・・・。
どちらにせよ、仕上がりのサウンドは・・・やはり絶品ですね。