CRAZY WORKS
some like it hot or cool ?
リペアに関しましては、忘れずに写真に残せたごく一部をご紹介しています。
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60年代中期#P.A.Fのリワインド作業 2013-3-10 Sun
60年代中期、恐らく63~65年の#P.A.Fのリワインド作業です。
スクリュー側が断線での巻き直し。
いつもならそのままワイヤーを全てカットしてボビンから取り外すんですが、
#P.A.Fは一度もターン数を数えたことが無かったので、
今回は全部解いてみようと思いトライしました。

結構面倒な作業ですが、確実なターン数を知るにはこの方法しかありません。
この時期Gibsonではカウンターが備わった巻線機を使用していたので、
巻数も正確だしセットしたターン数で自動的に止まるようになっていました。
資料通り5,000ターンという数字が出ると思いきや、なんと5,300!
ピッタリ5,300でした。±0です。
#P.A.Fは1ボビン5,000ターンが基本ですが、中には多いのもあるんですね。
本などに載っている資料はあくまでも参考ですね。
やはり手間と時間を掛けて調べたことは勉強になります。

オリジナルと同じ5,300ターン巻いて仕上げました。

因みに断線していた箇所は、解き始めから4,000をちょっと超えた所でした。



現行Fender STRAT用Pickupリワインド2013-3-10 Sun
現行のストラト用ピックアップのリワインド作業です。
カヴァーを引っ掛けて切ってしまったようです。
それもそのはず、サドからの写真が無いので判らないと思いますが、
ワイヤーがボビンから異常なほど溢れた状態で巻かれていました。
カヴァーを被せられないほど。酷過ぎ・・・

こちら60年代の初期のToneへとのご依頼でしたので、42 HFにて8,300ターン。
ラッカー&ワックス・ポッテイングで仕上げて終了。

トップにブライト&クリアーがしっかり存在し、
too muchにならないボトムを備えた出音に仕上がりました。
気持ち良いで音です。



50s STRAT Pickup リワインド作業2013- 3-10 Sun
50年代のストラト用Pickupのリワインド作業です。
断線の為、50年代後半のBell Toneが気持ち良い音に戻して欲しいとのご依頼。

マグネットはラフ・キャストの物が6本でした。
当時は年代に関係なく、ラフ・キャストの物とポリッシュドの物とが混在していました。
6本同じ場合もあれば、1:5、3:3などバラバラに使われている場合もあり仕様は様々。
60年代前半まで続いていました。CBS以降は全てポリッシュドになってす。

42 HFで8,200ターン巻いてラッカー&ワックス・ポッテイングで仕上げて終了。
ハイポジションのBell Toneと巻弦のガリガリ感が気持ち良い出音に仕上がりました。



Vintage Cable使用時の注意事項2012-12-23 Sun
ハーネスをWestern ElectricやBeldenなどのVintageケーブルに交換する方がいらっしゃいますが、
多くの場合、ケーブルのみ交換してシールド処理を施していない場合が非常に多いです。
殆どの場合ショップなどに作業を依頼しているようですが、
専門であるはずのショップの人間がそのことを知らない場合が多々あります。

Vintage cable自体は現行品よりHi-Fiな物が多々有り、
しっかりした物を選択すれば確実に音質は向上しますが、その分ノイズにも敏感に反応してしまいます。
そのノイズを処理しなければ交換した意味がありません。
「Vintage cableに交換したのに何かノイズが多いんだよなー・・・」
って感じている方は多いのではないでしょうか?

シールド処理が施されていないケーブルに交換する場合は、
網線などでHOT線を包むシールド処理を施してあげる必要があります。
Gibson系ハーネスの場合はHOT線の部分が長く設定されているので、
より注意を払うことをお勧めします。

それと、Ground線はHOT線より若干太い(1ゲージ~2ゲージ程度)ケーブルや、
より感度の良いケーブルを使ってあげると、更なる音質向上に繋がります。
ご存知のとおり、電気の流れは+(HOT)→-(GROUND)となります。
つまりHOT→入口、GROUND→出口です。
出口では極僅かですが電圧が下がっています。
そのロスした分をHi-Fiケーブルで少し持ち上げてあげるこにより、本来の「音」をアウトプットしてくれます。
未経験の方は一度試してみる価値はあると思います。



Fake Black Bobbin STRAT Pickup 2012-12-11 Tue
60年代初期のオリジナルPUとのことでリワインドの依頼を受けた物です。
パッとみ本物っぽい感じはしますが、実はFake物です。
オリジナルを見慣れていれば判ると思います。

数年前からアメリカで見かけるようになりましたね。
メーカーは忘れましたがebayでよく出てました。
写真で見る分には本物?と勘違いするほどいい感じに写っていましたが、実物を見るのは初めてです。
外見は結構いい感じに仕上がっていると思います。
ケーブルの取り付け部分もVintageのように折り曲げてあるし。
ただ、Wireの部分の汚し方がどうにも・・・。
この手のRelicやAged仕様の物はどれもWire部分がわざとらしいですね。
逆に汚さない方が本物っぽく見えると思うんですが・・・。

取り敢えずE60sスタイルでリワインドし、ラッカー&Waxポッティングにて仕上げてあります。
このPUの元の音は知りませんが、
Toneニュアンスとしてはリワインド後の方が遥かにVintageに近いと思います。

この手のPUは結構出回っていると思いますので、
特にアメリカからPU単体あるいはギターごと買う場合は十分注意した方が良いと思います。
売り手側もFake物であるとこに気づいていない場合が多々ありますので。



1967年 TELECASTER Bridge PU Rewind Work 2012-12-11 Tue
67年Dateのテレキャス用Bridge PUのリワインド作業です。

アッパー・ボビンのエッジが反っていたので修正。
グレー・ボビン期の物は反っているものが結構多いですね。
それに、Cloth WireもBlackの代わりにBlueなどが使われている場合も多々あります。

65年からポッティング無しが通常仕様となったので、仕上げも同じくポッティング無しです。
作業工程の簡略化でしょうか・・・
ポッティング無しの場合、ベース・プレートとアンダー・ボビンとの間に隙間ができるので
ハウリングを起こし易くなりますが、このハウルる寸前のヒーヒー感が独特のToneを生み出すので、
好きな方は結構多いです。



Custom Order Pickups for Michael Sims2012-12-10 Mon
L.A在住のMichael Smis氏に制作したPickupsです。
今回もマコト氏彼のギターの音を聴いてから「是非紹介して欲しい。」とのことで、
制作することになりました。
Michaelはジャズ、フュージョン系を得意とするギタリストで、ジョージ・ベンソンとも仕事をしていて、
現在はダイアン・シュアーとの仕事がメインになっているとのことです。

今回制作したピックアップはメイプル・ネックのストラト用にLate 50s Style、
ローズ・ネックのストラト用にE60s Style、ローズ・ネックのテレキャス用に55 CASTER、
カスタム・ギター用にカスタム仕様のTB-1 & TB-2。
このカスタム・ギターはFenderから出ていたロベン・フォード・モデルと同じギターで、
このギターのビルダーに造ってもらった物だそうです。

今回どのピックアップもとても気に入ってもらって、音に関して"Sparkle"という表現を使っていたそうです。
それと、「弦1本1本にピックアップが付いているようだね。」とも。
とてもいい表現ですね。嬉しい限りです。
今回Demo Videoはマコト氏がiPhoneで撮った物をそのままメールで送ってくれた物なので、
それぞれ54秒のみの短時間物になっています。
撮影時は各PUの各ポジションごとに演奏していそうですが、短くなってしまいました。
TB-1 & TB-2は再度フル・ヴァージョンを撮り直して貰おうかなーとも思っていますが、
なにせ忙しいギタリストらしいのでなかなか難しいとはおもいますが。

因みにアンプはDumbleを使っているそうです。
Dumbleモドキを散々買い換えたそうですが、結局どれもダメで本物になったそうです。
つい先日もう1本のストラト用に追加で1セット送ったところです。
今回のPikckupsは今後レコーディング、ライヴにと活躍してくれるとと思います。

[Demo Video]
http://www.youtube.com/watch?v=rl7sg8XqFIU