日めくり音楽帖
良い耳を作れるクラシックからポピュラー作品を
季節に合わせて紹介しています&日々のlessonとか
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紡ぎ歌 無言歌集より2021/10/29(金)
1.

無言歌とはピアノ独奏用の歌のない音楽、音だけの
ポエム、日記のようなもので、メンデルスゾーン
(1809-1842)は生涯に渡り、1巻6曲ずつ、8巻
の計48曲作った
「紡ぎ歌」は1845年作曲の第6巻に入り、「紡ぎ歌」
というタイトルはメンデルスゾーンの命名ではないが
楽譜の冒頭に Spinnerlied genannt.(独)
《紡ぎ歌のように》とあり、当時から紡ぎ歌と呼ばれて
流行っていた
クルクル絶え間なく回る糸車から細かい糸を紡ぐ作業は
大変根気が要り、よく歌を歌いながら作業していたこと
から、紡ぎ歌的な作品は多数ある
いかにも糸車が威勢よく回るのがよく見える楽しい作品!

◆メンデルスゾーン:無言歌集 第6巻Op67-No.4 紡ぎ歌

ラフマニノフが演奏している動画
https://www.youtube.com/watch?v=W3ImW6jw4W4


紡ぎ歌 Op.14-4 Fdur2021/10/27(水)
1.

糸車がクルクル回るようにリズミカルで調子がよいので
ピアノ学習者なら子供から大人まで一度は弾いてみたい!
と感じる大人気作品
曲は全体を通すと、A-B-Aという≪複合三部形式≫で、コン
パクトながらもFdurーBdurー gmollーAdurを経て再現部
Fdurへ戻る、という細かい転調が続き、覚えた調号を確認
するための教材としても大変貴重な一曲
作曲者のアルベルト・エルメンライヒ(1816-1905)は
ショパンより6歳下に生まれたドイツ宮廷劇場の俳優で、
オペラ作曲家もしていた多才な人、ということしかわかっ
ていない
作品もこの一曲が世に伝えられているだけだが、これだけ
人気のある作品を残した功績は大きい

◆エルメンライヒ:紡ぎ歌
https://www.youtube.com/watch?v=tnREEXi_0s4

◆画像:パウエル「糸車の女性」


ワルツ・レント2021/10/25(月)
1.

ワルツ・レントは大人の生徒さんに大変人気が
ある一曲で、何とも言えない懐かしさ、憂い、
透明な空気感があり、一度聴くと皆とりこに
なる
作曲者のメリカント(1868ー1924)はフィンラ
ンド・ヘルシンキ生まれの作曲家、ピアニスト、
指揮者としてフィンランド中で活躍した
フィンランドの代表的作曲家シベリウスと同時代
に活動し、フィンランド国内では最も人気のある
音楽家と呼ばれている
こだわりのあるシンプルさが命だが、こういう曲
は演奏するのが本当に難しい
遅すぎず焦らず、歌うけどさり気なく・・・もう
いろんなことを総動員しなくてはならない
人のさり気ない優しさを感じさせてくれるように
演奏せよ、と昔、レッスンを受けた時に注意され
心の中で(ムリ~~~)と思ったのを覚えている

◆ワルツ・レント
https://www.youtube.com/watch?v=ZdVGSI3QdUk

◆画像:夕暮れのヘルシンキ


続 ショパンコンクール2021/10/23(土)
1.

ショパンコンクール入賞者の第1ステージから
ファイナルまでをゆっくり聴いています。
コンクール中は毎日目まぐるしく、途中まで
しか聴けなかったり、聴き逃したステージが
ごっちゃになったりしてましたが、こちらの
サイトにまとめて紹介されているのでとても
わかりやすいです。
https://ontomo-mag.com/article/playlist/chopin-competition2021-final-result/

改めて第1ステージから一人ずつ(一曲ずつ)
聴いていますが、皆、自分の音楽をしっかり
持っていて強いメッセージを感じます。
優勝者のブルース・シャオユー・リウさんは
音が澄み切っていて美しいです。
よく鳴っているというか、音を光らせて鳴ら
せているという気がしました。
審査の基準は一体どうやって決めるのか?
技術的には全員、完璧でしょうから本当に
難しいのだと思います。
技術以上のレベルが審査の核らしいです。
今回のショパンコンクール審査員の海老彰子
さんの審査について答えられた記事(抜粋)が
心に残りました。

「特にショパンコンクールのような1人の作曲家だけを
取り上げる特殊なコンクールだと、いいピアニストだけ
れどショパンからは逸脱している場合、評価は厳しくな
ります。自分を無にして、謙虚にショパンの人生を研究
していたら、はたしてそういう表現になるのだろうか、
ただ単に自分の才能にだけ走っているのではないか、
と感じられるような場合ですね。」

◆画像:ワルシャワにあるショパン像


ショパンコンクール2021/10/22(金)
1.

ショパンの生地に近いポーランド、ワルシャワで5年に
一度開催されるショパンコンクールでの快挙が報道され
ずっと視聴していた私も本当に興奮しました。
1927年に第一回が開催された歴史あるコンクールで、
会場はワルシャワ、課題曲はショパン作品オンリー。
毎回、ショパンの命日10月17日を挟むスケジュール
になっているとかで、全世界のショパン、ピアノ、
音楽ファンの夢の祭典でもあります。
本当なら昨年開催予定でしたがコロナ感染防止のため
今年に延期されました。

ファイナルまで残るのも相当なのに、結果、日本人の
反田恭平さん第2位(日本人では51年ぶり)小林愛実
さん第4位の入賞は本当に素晴らしいに尽きます。
既にプロピアニストとして活躍している人ばかりなので
どなたも技術は完璧です。
加えてその人の個性、表現力等が審査員にどう映るか
だと思います。

とにかく課題曲が大変で、もう読んでるだけでクラクラ
します。少し、ご紹介すると
*予備予選課題曲(164名エントリー)
・指定のエチュードから2つ
・指定のノクターンまたはエチュードから1つ
・バラード第1番〜第4番、舟歌、幻想曲から1つ
・指定のマズルカから2つ
続いて本大会がステージ1~3まであり、自分で選択
した課題曲をすべて一気に演奏します。そして最後の
ファイナルはポーランドのワルシャワ・フィルとの
協奏曲です。


◆課題曲を詳しく解説されているサイト
https://ontomo-mag.com/article/column/chopin-piano-competition03/


おめでとう♪♪♪2021/10/22(金)

2週間前にH ちゃんの弟が生まれました。
生徒さんの下のお子さんが生まれることは
よくありますが、Hちゃんには妹さんもいて
その妹さんも数年前に生まれています。
生徒さんが在籍中に3人目まで生まれたのは
初めてなので感動!!思わずカードで祝福⭐︎
3人目は男の子だそうで、写真を見せて貰い
ましたがHちゃんにそっくり★
コロナ禍の不自由な中での御出産は大変
だったでしょう。ご無事で何より。

Hちゃんの髪留め、すっごくかわいい〜〜
当たり前だけどこんなパッチン留め
私の子供時代はなかった、ブリキみたいな
銀色のしかなかった・・・いいなぁ


羊は安らかに草をはむ2021/10/21(木)
1.
2.

この曲は「楽しき狩りこそわが喜び(通称「狩りの
カンタータ」)」という15曲の世俗カンタータの中
の第9曲で、以前「朝のバロック」というラジオ番
組のテーマに長く使われていたので、日本では特に
有名なアリア
カンタータとは単声や多声のための器楽付き声楽作品
のことで、礼拝とは無関係の世俗カンタータはオペラ
的要素も強い
現存するバッハの世俗カンタータの中では最も古く、
1713年ヴァイセンフェルス公クリスティアン(1682
-1736)の誕生日に献呈された
「羊は安らかに草をはむ」は、領主を羊飼い、人々を
羊になぞらえ「良い羊飼いがいらっしゃるから、羊は
安らかに草を食むことができます」と領主を称える、
忖度?まで考えられたアリアとも言われる
単にお祝いソングではなく、聴いているだけで穏やか
で雄大な景色が見える美しいアリア‼

◆J.S.バッハ:羊は安らかに草をはむ
https://www.youtube.com/watch?v=k11d-otW_6A
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