これからは外ではなく、私のなかに星をみつけるでしょう
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星レター
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今日は久しぶりに下北沢を歩いてきました。20年以上変わらない風景もあり、でもよく見るとほとんどは当時の面影もなく様変わりしており、なんだか街はまるで人間みたいだなと思いながら懐かしむようにゆっくり歩いてきました。次にこの街を歩くときはどんなことを思うのかな~。
さて、昨日たまたま知ったことがありました。無人宇宙探査機ボイジャーのことです。’77年に打ち上げられたボイジャーは太陽系を越え何千年何万年と宇宙を飛び続けるミッションがあります。そして恒星系に向かうなかで出会うかもしれない地球外知的生命体(ET)を想定して、「地球の音(The sounds of Earth)」という名前のレコードが積まれています。
興味深かったのはETたちにボイジャーとその積まれたレコードがいつどこからやってきたものかが分かるように、ウラニウム238を塗っているという事実です。レコードが積まれていたのは昔から知っていましたがウランが塗られていたとは初耳でした。ウランは半減期が40億年以上あるので、時計代わりとしてETに判別してもらうためだそうです。
占星術では土星が「時(クロノス)」、つまり時間や時計を司るとされています。ですから私たちの住む地球は、土星と親和性の高い「土」を時計代わりにすれば時間を推し量ることができます。地中の岩石や地層を調べるとおよそ何万年前のものなのか判別できるというのも興味深い相関関係です。
でもひとたび太陽系を離れて恒星系へと世界を広げると、もう土星の枠組みでは収まり切れない・測り切れないというわけです。ウランは同時期に発見された天王星と結び付けられる元素です。「土星は時間を司る」という価値観が(少なくとも私には)ありましたが、恒星系まで世界を広げるとまさかの「天王星が時間を司る」という概念が通じてしまうのです。そんなわけで昨日は目からうろこでした。
世界はマトリョーシカのように入れ子なのかもしれません。ある枠組みには相応の概念と現実があり、ひと回り大きなマクロな視点を加えると、そこに新たな枠組みと相応の概念と現実があるという具合です。昔はあんなに気になって仕方がなかったことが、時間を経て振り返ると大したことなかったと、大きく構えることができるのと似ています。
人間と宇宙にはまだまだ好奇心をそそるコスモス(宇宙観)が広がっています。