７月２８日（金）、周南地域特別支援教育公開講座を行いました。本校教職員と希望された本校保護者の方は学校で、地域の先生方は、オンライン実施により行いました。今回の講座は、１９０名以上の方にご参加いただきました。
　講師は、立命館大学産業社会学部教授の三木裕和先生です。
三木先生は、１９８０年から２０１１年まで兵庫県内の県立養護学校に御勤され、重症心身障害児教育、知的障害児教育に携わってこられました。その後、鳥取大学地域学部教授、また、鳥取大学付属特別支援学校の校長をなさり、２０２２年４月から立命館大学産業社会学部の教授として日々学生たちへの指導を行っておられる傍ら、各所で講演活動もされています。

講演のテーマは「自閉症児のココロと学校教育」。先生が現場で指導に当たっていた自閉症の子どもたちについて、豊富な知識や御経験を踏まえたお話に、たくさんの刺激をいただきました。また、後半のエビデンスに関するお話では、科学的な再現性については本来人間を対象とするものではないこと、自閉症児の行動変容のエビデンスは社会適応の要素のみであって、彼らのココロに働きかける要素が省かれていることなどの問題があることを伝えられ、教師として子どもたちをどう指導していくかを考えていく必要があると考えさせられました。最後の質疑応答では、保護者の質問に対してとても丁寧に答えていただきました。

　６月１６日（木）に福祉事業所、放課後等デイサービスの支援員等の方を対象とした授業公開が、２年振りに行われました。参加者２６名に午前中、小中高の児童生徒の授業風景を見ていただきました。

　参観後は希望される方を対象に、本校地域コーディネーターとの連絡会（情報交換会）を実施しました。また、参観後のアンケートでは、「事業所とは違う一面が見られて良かったです。」「次もまた参観したいと思います。」等の有り難いお言葉をいただきました。

８月２７日、周南総合庁舎のさくらホールにおいて、研修講演会を開催しました。
今年度は、関西国際大学教育学部教育福祉学科教授の中尾繁樹先生をお迎えし、『子どもの困りの状況から読みとる子ども理解と適切な指導支援～感覚統合の視点から困りの背景とその理由を捉える～』というテーマで、ご講演をいただきました。
本校教員や保護者の方とともに、周南、下松、光市内の幼稚園や保育所等の教職員の先生方、小学校、中学校、高等学校の先生方、さらに県内の支援学校の先生方など、参加者は100名を越えました。

中尾先生のお話は、豊富な知識やご経験などとともに、多くの具体的な事例や実技などを踏まえられ、とても楽しく時間が過ぎることも忘れるほどでした。子どもから大人まで様々な人とのかかわりや、外国までも含めた多くの地域でのご活躍の様子など、お話しだけでなく、先生のお人柄にみなが惹きつけられました。

とても充実した研修の時間となり、今度は実技の指導をぜひお願いしたいという声がたくさん聞かれました。
（小学部　Ｓ）