小貫音楽教室
東京都葛飾区立石のピアノ個人レッスン
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くるみ割り人形~小序曲
2021/12/1(水)
1.
「くるみ割り人形」は、ホフマンの童話『くるみ割り人形と
二十日ねずみの王様』から取られたバレエで、フランスの
文豪デュマ・フィスが脚色し、さらにプティパ(マリンスキ
ー劇場の首席振付師)が二幕三幕に構成した
チャイコフスコーは1890年(50歳頃)に、帝室マリン
スキー劇場の総監督から新作バレエの作曲を依頼されたが、
バレエとしてはこの子供っぽい物語が不向きではないか、と
乗り気ではなかったし、自分には童謡の世界を表現する能力
がないし自信もない、と心境をもらしたと伝えられる
しかし、結果、チャイコフスキーは「白鳥の湖」「くるみ割
り人形」「眠りの森の美女」で『世界三大バレエ』と呼ばれ
る傑作を創作し、童謡を鑑賞できる芸術作品にまで高めた
「小序曲」は、これから始まる夢の世界へ一気にいざなう
ワクワク感あふれる楽しい曲
◆チャイコフスキー:くるみ割り人形より「小序曲」
https://www.youtube.com/watch?v=21UpOxuhr-k
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北風小僧の貫太郎
2021/11/30(火)
1.SO-03G 1/100sec F2.0 ISO80 ±0EV
木枯らし一番が吹くこの時期になると、私の脳内で鼻歌まじり
にエンドレスで流れるのが「北風小僧の貫太郎」
特に冷たい北西の風の日に出歩くと、おーっ、貫太郎が来た!
と嬉しくなる
作詞:井出隆夫、作編曲:福田和禾子によるこの童謡は、
『元々は1972年に、NHK『おかあさんといっしょ』内の「うた
のえほん」の担当スタッフであった近藤から「子供の演歌があっ
てもいいよね」と水を向けられた井出が、その当時ヒットしてい
たドラマ『木枯し紋次郎』と、自身が幼少を過ごした長野県南佐
久郡の冬景色をイメージしながら作った詞に、福田が作曲した』
とあり、なるほど!子供の演歌だったんだ!と合点がいった
歌だけで映像が見える素晴らしい歌詞!そして私の大好きな福田
和禾子さんのサウンドがいい☆彡
冬は寒くて嫌われることが多いが、そんな嫌われ者の冬を想像力
膨らむ楽しい歌詞にしたのもすごいし、メロディと歌詞の隅々ま
で隙間なくマッチングしてて、ハーモニー進行はさり気ないけど、
どこか懐かしさを感じさせるのが大ヒットの一因かと思う
福田さんの作品は「そうだったらいいのにな」「はみがきじょう
ずかな」「赤鬼と青鬼のタンゴ」など、どれも印象に残るものが
多い
◆北風小僧の貫太郎:北島三郎(明るい演歌の巨匠)
https://www.youtube.com/watch?v=s4jI8XOXHxg
◆北風小僧の貫太郎:堺正章(表現力のレジェンド)
https://www.youtube.com/watch?v=5OmrCFS4NuA
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組曲『展覧会の絵』よりプロムナード
2021/11/25(木)
1.
「展覧会の絵」はロシア国民学派を代表する作曲家、ムソル
グスキー(1839ー81)の1874年の作品で、友人の遺作展に
刺激されてこの曲を書いたといわれている
10曲の独立した曲でできているピアノ組曲だが、その管弦
楽的な響きに着目する多くの者が、魅力を感じて管弦楽用に
編曲している
中でもラヴェルの編曲(1922年)は特に有名で原曲の持っ
ている音楽的な可能性を縦横に引き出した傑作として、現在
ではほとんどラヴェルのオーケストレーションで演奏される
第1曲目のプロムナードは5拍子と6拍子が交代する力強い
リズムと、一度聴いたら忘れられないインパクトあるメロディ
は多分にロシアの民族的響きが使われている
◆組曲『展覧会の絵』プロムナード:ピアノソロ
https://www.youtube.com/watch?v=AjsVeofiQdw
◆組曲『展覧会の絵』プロムナード:管弦楽
https://www.youtube.com/watch?v=TJd67EBR2R0
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空気の精(シルフィード)
2021/11/24(水)
1.
「空気の精」は乾いた空気、肌寒い西風を感じさせてくれる
デリケートな作品
多くの作曲家が似たようなタイトルの作品を作っているが
ピアノでよく知られているのは、ブルグミュラーとグリーグ
だと思う
ブルグミュラーの空気の精(風の精とも呼ばれる)は、薄暗い
森の中から空気の精がどこからともなくやってきて、森に遊び
に来た子供たちにちょっといたずらしてるみたい…などと
私のディズニーっぽいイメージを生徒に話すと、共感してくれ
たり、森じゃなくて広い山だと思う、とかいろんな意見が出て
おもしろい
グリーグの空気の精は、ブルグミュラーに比べてもっと大人っぽ
い緊張感とセンスが要る「取扱要注意」な銘品
◆ブルグミュラー:空気の精~18の練習曲より
https://www.youtube.com/watch?v=WeO5fnUb9NU
◆グリーグ:空気の精~抒情小曲集 第7集より
https://www.youtube.com/watch?v=NOIKu_umHVg
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シチリアーナ~リュートのための古い舞曲とアリアより
2021/11/23(火)
1.
2.
「リュートのための古い舞曲とアリア」は三つの組曲が
ありリュートで演奏される作品ではなく、15、6世紀頃
の管弦楽器であるリュートで、かつて演奏されていた曲
を様々な編成の管弦楽用に編曲したもの
作曲者のレスピーギ(1879-1936)は、近代イタリア
の重要な作曲家で、代表作は「ローマの松」等
レスピーギは1913年にローマのサンタ・チェチリア音楽
院教授になってから、その図書館で昔の作曲家の作品を
調べるのを楽しみとしていた
そのなかから気に入ったものを自己の管弦楽法で編曲し、
近代的あるいは新古典主義風に創作した
この曲もそのひとつで、中でも第三楽章「シチリアーナ」
はシチリア島起源の舞曲をモチーフに、その抒情性と儚さ
が人気を博し、単独でもよく演奏される
◆シチリアーナ:リュートのための古い舞曲とアリア
より 第三組曲 第三楽章
https://www.youtube.com/watch?v=PXfHtYzRZjU
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木星~組曲 惑星より
2021/11/22(月)
1.
2.
組曲「惑星」は全部で7曲あり、この「木星」は
その中で最も大規模で構成の変化に富んでいる
晴々とした魅力的な4主題を持ち、いたるところ
に喜びが満ち溢れている
ホルスト(1874-1934)の代表曲であるこの
組曲が1902年に全曲が正式初演された際、
「これらの曲は、諸惑星の占星術的な意義が着想
のきっかけになっているが、その中には標題音楽
は全然ない。そして同名の神話の神とも関係ない。
もしも、曲に対するなんらかの手引きが必要なら、
各曲のサブ・タイトルが広義に解釈されれば、
それで充分だろう。
例えば、木星は普通、喜びをもたらすが、同時に
宗教的な、あるいは国民的な祝祭に結ばれる、と
いう儀式的なたぐいの「喜び」をも表現している。
また、土星は肉体的衰退だけでなく「成就」の意味
もあり、水星は心の象徴である」
と語った。
「木星」の急速な第1部が終わった第2部
(アンダンテ・マエストーソ、変ホ長調)は
一番人気があり、厳粛で民謡風で親しみやすく、
晴れの祝典を想わせる第4主題が堂々と展開される
太陽系の中で大きさ、質量ともに最大の惑星である
「木星」はジュピター・快楽の神とも呼ばれ、
やはり惑星のドンのようなスケールの広さを感じる
◆ホルスト:組曲「惑星」より第5曲 木星
https://www.youtube.com/watch?v=ytQfhqWmr9M
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道化師の朝の歌
2021/11/18(木)
1.
2.
情熱などという湿ったものはビニール袋に入れて捨てる
夢などという不純物はさっさと燃やす
思い出などというあいまいなものは一気にちょん切る
内なる声などという実態のないものには一切耳をかさない
とある音楽評論家がラベルの作品イメージ上記のように
評され、誠にごもっとも!と合点している
モーリス・ラベル(1875-1937)フランスの作曲家で
その作品の数々はCool&Hotばかり…
冷たいホットーコーヒーorあったかいアイスコーヒー?
のような不思議さと洗練さが魅力
道化師の朝の歌は1904~5年に作られたピアノのため
の小品集【鏡】のなかの第4曲目で、単独としてもよく
演奏される
【鏡】は全5曲からなり、演奏も曲想も難曲として有名
ラヴェル自身は【鏡】について「これらは私の和声的進展
の中でもかなり大きな変化を示し、それまでの私の作風に
最もよく慣れ親しんでいた音楽家でさえ当惑したほどだった」
と自伝に残している
「道化師の朝の歌」は、華麗なピアノ書法、雰囲気の移り気
な変化、エネルギー溢れるリズム、そして輝くような色彩的
和声で、道化師を表現している
ラベルの母親はバスク人でラベルもバスク地方で生まれた
生涯母親を敬愛し、スペイン好みだった
1918年にはこの曲を管弦楽用にラヴェルが編曲している
「道化師の朝の歌」 Alborada sel gracioso
アルボラーダ(alborada)とは古いスペイン宮廷の朝に行われ
た行事で音楽を指す他に「暁」「起床ラッパ」の意もある
管弦楽で聴くとより色彩の濃淡まで浮き出ておもしろい!
◆ラベル:道化師の朝の歌 ピアノソロ
https://www.youtube.com/watch?v=wCvIWUBj5yg
◆ラベル:道化師の朝の歌 管弦楽
https://www.youtube.com/watch?v=JPLYhwRx-gA
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二十日ねずみの王様』から取られたバレエで、フランスの
文豪デュマ・フィスが脚色し、さらにプティパ(マリンスキ
ー劇場の首席振付師)が二幕三幕に構成した
チャイコフスコーは1890年(50歳頃)に、帝室マリン
スキー劇場の総監督から新作バレエの作曲を依頼されたが、
バレエとしてはこの子供っぽい物語が不向きではないか、と
乗り気ではなかったし、自分には童謡の世界を表現する能力
がないし自信もない、と心境をもらしたと伝えられる
しかし、結果、チャイコフスキーは「白鳥の湖」「くるみ割
り人形」「眠りの森の美女」で『世界三大バレエ』と呼ばれ
る傑作を創作し、童謡を鑑賞できる芸術作品にまで高めた
「小序曲」は、これから始まる夢の世界へ一気にいざなう
ワクワク感あふれる楽しい曲
◆チャイコフスキー:くるみ割り人形より「小序曲」
https://www.youtube.com/watch?v=21UpOxuhr-k